Harlequins
~私達の世界と存在表明~
"人格"とは何か?-恵名による記事
皆様、皆様はご自分の「本質」とは、どこだと思いますか?
また、「あなたがあなたである」のは何故でしょう?一体何が、あなたをあなたたらしめている、あなたがあなたであることを決定しているのだと思いますか?
…良く考えることがあります。
名前とは何だろう?と。
どこかの人間が、どこかの見知らぬ街中で突然倒れ、そのまま亡くなったとします。発見した人は、それがどこの誰だかわかりませんよね?それは何故でしょうか。その人の体に、その人の名前や住所などのプロフィールが書いていないからです。
警察でも呼べば、そこで警察は遺体の特徴を細かく調べて、手当たり次第住民に(貼り紙などで)呼びかけその倒れていた人を知っている人を探すでしょうか。
それでその人を見知っている人が現れたとします。その人は、遺体の名前を聞かれて、その人が知っている名前を答えるでしょう。もしその人が遺体の人の本名を知らなければ、本名はわからず終いです。もしその遺体の人間が、全く孤独に暮らしている人だったら、見知っている人が名乗り出ないわけですから何も情報はないままです。
…その本人が目の前にいるのに。
その人を見てもその人の情報がわからないならば、ではその人の名前や情報とは何なのでしょう?それは一体どこにあるのでしょう?
上の例でもわかるように、その「本人を本人たらしめている情報」を持っているのは、どうやら肉体ではなさそうです…?
その人がもし生きていたら。そうしたら、自分の名前や住所、年齢など自分の情報をすらすらと答えるでしょう。ということは、その情報を持っているのは、どうやら「これ」のようですね…?
ただ、それも産まれた時からその情報を持っているわけではありません。持っていないというより…母体から産まれた時は、まだその情報すら存在しないのです。まず母親に名前を付けられます。その時その名前を知っているのは母親だけで、本人も自分の名前を知りません。
その内成長してきて…母親に何度も何度もその名を呼ばれ、「ああ、これが自分の名前なのだ」と記憶していくわけです。それで初めて、「あなたは誰か」と聞かれた時に答えることができるのですね。
それからもっともっと成長して…それでだんだん、「自分と他人は違う人間だ」ということや、自分の性別や性格などを、理解することができるようになっていきます。
これが、「人格形成」と言われます。
大変回りくどい説明になりましたが、「人格」というものについて…なんとなくイメージが掴めたでしょうか…。
要するに「人格」とは、その人間の「主体」となる部分、「その人をその人たらしめている」部分、といえるのではないかと思います。
ですから、人格というのは、それ自身の名前・記憶・年齢・性別・性格を持っています。それら全て、産まれた時からだんだんと形成されたり成長してきたものです。
そして通常、その「人格」はひとつの体につき1人格が存在している…と、いわれています。
多分皆様の自覚もそうではないでしょうか。あなたの体はあなたのものであって、あなたはあなたたった1人だと、当然のこととしてそうとしか考えられないのではないかと思います。
我々の場合は、そこが異なります。
幼児期の「人格形成」過程で、本来ならば1人の人間として一貫して成長するはずの人格が、1人として確立し終わる前に、何かの衝撃で分解されてしまったのです。2つにわかれてしまったのです。
一卵性双生児というのをご存知でしょうか?一つの卵が育ち始める前に母体の中で、何らかの理由で2つにわかれてしまい、その2つにわかれた両方が成長して、双子となって産まれてくるものです。
我々の場合も、人格が確立する前に人格が何らかの衝撃で分裂してしまったのです。
そのような分離(専門的には解離といいます)を繰り返し、今現在我々の総員は数え切れないほどになっています。数が多いだけでなく、お互い知らない者なども含めて。
そしてその我々全員が、それぞれ独自の「人格」であるため、それぞれ独自の名前・年齢・記憶・性別・性格などを固有しているのです。それぞれ異なるのですから、それはもちろん器の肉体とも異なるものです。
我々の別のホームページやブログをご覧になったことがあったり、我々と直にお話されたことがある方は、1個体の肉体の精神世界の中の様々な個人(人格)が、独自の考え方や発想、独自の言葉の使い方をすること、その人たちの知識や語彙まで違うことを、もうお気づきになられたのではないかと思います。
中には特有の言語を持ち、人格間で言葉が通じないことまでありますし、また、器の肉体は全く経験のないことなのに、独特の過去の記憶を持っていることもあります。過去だけでなく現在の生活スタイルも異なります。
そして何より器1:人格1の方々と異なる点は、精神の内部に独特の世界観を持ち、その内部でお互いを視認したり声を聞いたりすることができる場合がある、ということでしょうか。
つまり、名前・年齢・記憶・性別・性格だけでなく、独自の声や肉体(とはいえ現実の物質世界ではなく、精神世界の中での)なども持っているということです。ちなみにこの内部での肉体のことを我々は、精神体と呼んでいます。