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何か作業に集中していて(勉強に集中する・テレビに熱中するなど)、その時に何か話しかけられたりしても気付かない。また、その間起こったことや時間が経ったことに気付かない。

これも、誰にでも体験があるのではないでしょうか。

先ほどの例とある意味逆に思えるかもわかりません。先ほどの例では車を運転しながら別のことを両立させてできる、今回は、ひとつのことにあまりに集中するが故に"我を忘れて""他のことから切り離されて(解離して)しまう"という現象です。

例えば、明日の朝までに終わらせなければいけない宿題や仕事があって、必死に集中してやっていたら、気付いたら明け方近くになっていた(作業に集中するあまり経った時間に気づかなかった)、とか。また、テレビの映画に熱中していて、横から誰かに話しかけられても聞こえておらず、あとで「何度もあなたに話しかけたのに」と言われて、でも全然話しかけられた覚えがなかったり。
これも一種の「解離」といえるかもしれません。「自分の熱中すること(に対する意識)」と「それ以外のこと(に対する意識)」を解離しているわけです。
因みに、「何か1つのことを集中してやり出すと、もう他のことにはまるで気付かず、周りがどんなに騒がしかろうが電話が鳴ろうが誰か来ようが話しかけようが気が付かない」というような、物凄い集中力を持った人がいますね。こういう人達は、ひょっとしたら「自分の集中すべきことに対する意識」から「その他のことに関する意識」を切り離して気付かないようにしてしまう能力に長けている人なのかもしれませんね。こういう「解離」は、物事の能率を上げるのに非常に役に立ちます。
逆にこの「解離」状態ができなければ、物事に対して集中できないのかもしれません。勉強している時、周りで音がしたりする度に気が散っていたら、なかなか勉強ははかどらず、とても能率が悪いですよね。

もう1つ因みに・・・、私達の「母」は、物凄く集中力が長けており、何か1つ集中し出したらもう本当に周りで何が起ころうが、集中しているその1つのこと以外はまるで何も見えなくなる人なのですが、ある時、母がある作業に集中している最中に、母に何か質問をしたことがありました。当然その私が質問した声にも母は全く気付かなかったわけなのですが、それから大分時間が経って母がその作業をやめた時、突然、何と私がした質問に対して答えてきたのです。もう大分時間が経っていたわけで・・・私ももう母は聞こえていないものだと、自分の質問したことも忘れかけていました。・・・しかし母に尋ねると、どうやら母は「今」私の質問が聞こえ、普段通りに答えを返した、つもりだったようです。
もしかすると・・・。これは私の想像の範囲でしかありませんが、母の脳は、作業に集中している時は(上にも書いたように)「自分が集中すべきことへの意識」と「その他のことに対する意識」を解離してはいたものの、「その他のことに対する意識」も消えてしまったわけではなくちゃんと働いていて、私の質問の言葉も、母の意識には聞こえていなかったわけですが、実は母の脳はちゃんと聞いていて記録してくれていて、母の集中すべきことが終わった後、母の脳がまるでテープレコーダーが録音したものを再生するかのように、時間差で私がした質問を母の意識に伝えた・・・のかも、しれません。

・・・人間の意識・無意識。不思議です。


(今回は説明のためにこれらの言葉を使い、少々不自然な書き方をしましたが、勿論人間は、日常こういうことを無意識に行っている時でも、「今自分の意識は解離しているな」などということは感じませんし思いません。そんなことをいちいち意識的に考えていたらそれこそ頭がおかしくなってしまいます。)

 

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