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解離性遁走

ある時突然、不意に、家や職場から遠く旅立ってしまい、旅立った本人もふと我にかえったら「自分のいるはずのない場所にいた」というような状態で、過去を思い出すことができません。

ただ、その遁走中(遁走とは逃げ出す、というような意味があります。つまり旅に出ている途中)は、公共の移動手段(電車など)を普通に使っていたり、その中で人と普通に何の問題もなく会話をしたりもするようです。
しかし「我に返った」時、自分が今まで何をやっていたのか、どうやって家を出てどのようにしてこんなところまで来たのか、何故こんなところまで来たのか、遁走中の出来事を思い出すことができません。

また、遁走している本人は自分個人に関する記憶を失い、記憶を失っていること自体にさえ気付かないものの、遁走中も電車に乗ったり人と会話したりなど日常的なことは普通に行っているため、見知らぬ人はその人の障害に気付きません。

2,3日で回復して「我に返る」場合もあるが、長期化して自分に記憶がないまま(そして記憶を失ったことに気付かないまま)全く別の人生を歩み始めてしまうようなケースもあるようです。
また、これが解離性同一性障害のケースだと、交代人格が主人格の意識を奪って勝手に行きたいところに行った、という可能性もでてきます。その場合だとその交代人格本人はその記憶を持っているということにはなります(その交代人格が解離他病態を呈する場合もありますから、必ずしもではありませんが)。
​いずれにしても、その"記憶の塊"なり"記憶を持った交代人格"なりが、深層意識深くに解離され埋没しているともいえるわけです。

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